生き残るための値上げ 「値上げの技術」を読んで思うこと
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最終更新日:2017/12/16
おすすめ本, ネットショップの作り方, ネット時代のクレーム対応術
ミジンコ零細事業所が生き残るためには
値上げ一点張りしかない!!(と思ったり、思わなかったり。ケース・バイ・ケース)
こんにちは、グラフィック&WEB制作のタニデザイン読書担当の野崎です。
以前の記事(クレームは安い商品やセール品に多いことを知っておこう)でも書きましたけど、基本的には安価な商品あるいは特価品にクレームは集中する傾向にあります。これはネット販売14年の経験から言って間違いありません。
で、昨日読んだこの本は、クレームを減らす上に利益率まで高くなるという魔法の商法、その名も「値上げ」について書かれた本です。
これ↓
いかに値上げして生き残るのか。いや、生き残るためにこそ値上げ!!といったようなことが書かれてます。
セール品におけるクレームの仕組み
「値上げの技術」にはセール品クレームについて、このように書かれていました↓
「セールで値段を下げたら、急にクレームが増えた」
-中略-
現実問題として「安売りは客層を低下させる」というのは、多くが認めることなのです。値下げしたものばかりを求めるお客さんの多くは、商品やサービスに込められた思いを理解しようとしない人たちです。売り手を尊重せず、自分の都合だけを考えるため、クレームが増えるのです。
「値上げの技術/辻井啓作著」より
以前のブログで自分が考えた、安売りの際のクレーム理由とは異なってるんですが、「セールをするとクレームが増える」という出口は同じです。おそらくこれは、法則として間違いないことだと思うので、覚えておかれたほうが宜しいかと思います。
自分トコのようなミジンコ零細事業所の安易な値下げは、百害あって一利なしだと思います。
メジャー商品のネット販売=価格競争という現状
また、そのほかにも、値段の知られている商品の値上げが難しいことについて、書かれています。
値段がわかる商品を簡単にいうと、工場で作られたものです。
-中略-
こうした「値段が知られている商品」を取り扱って値上げをすることはほぼ不可能です。
「値上げの技術/辻井啓作著」より
自分が関わっていた業界でいうと、ナショナル&メジャーブランドの商品などで値上げをするのは難しいということですね。
自分はメジャーブランドの衣類・雑貨を個人店なりの大量仕入れで安く売って、どうにか回していました。まぁ、当然ですが自分のとことは比較にならぬメガストアが更に大量に購入して安く売るもんですから、疲弊しまくってました。メガストアに対抗して安く売ってもどうしようもないですもんね。いやぁ、どうにか食べていけていたとはいえ、アホなことしてました、マジで。
自分の経験からいっても、値下げは本当に経営体力消耗します。ほんと真綿でジワジワと首を絞められてる感覚といいますか。キツいっすわ。だからこその、値上げ提言なのでありますが。
結局は「ウチは値上げします」と言えるかどーか
まぁ、この本の結論としては「値上げします!!」と宣言しても問題のない店になればよいってことなんですけども、それが難しいんですよね。
でも、その難しいことをクリアしないと、ミジンコ零細店は消えるだけですから、踏ん張って値上げ理由をつくっていくしかないです。
その昔に、お話させて頂いたことのある、とある経営者様は業界全体が値下げに動いているときでも「自分のところは値上げしてよい店だし、それだけのことをやっている」と堂々とおっしゃってたのが印象的でした。
商売で安易な値下げばっかり考えていた自分とくらべて、この考え方こそが経営者のあるべき姿だよなぁ、としみじみリスペクトしたものです。
やっぱり、そう言えるお店、事業所、企業にならないといけないですわね。その一助として上記の本が参考になれば幸いであります。
値上げは自己責任でお願いします
まぁ、そんな人は99.9%いらっしゃらないと思いますが、念のため書いておきますと。くれぐれも意味なく、突然に値上げなどはされませんように。
少なくとも本を読んだ上で、なんらかの勉強・改革を行って「イケる」と自身&周りが判断した上で、値上げされることをおすすめします。
では、お互いにガンガン値上げできる立場になれるよう、頭をフルに使っていきましょー!!
では、また。
ネット通販参考記事まとめ
ネット通販関連カテゴリーは以下のものがあります。
・偽りなき楽天市場出店講座一覧
・ネット時代のクレーム対応術一覧
・WEB集客・販売一覧
・ネットショップ作り方ガイド一覧
記事が被ってるいるものもありますが、ご参考いただければ幸いです。
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